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2025 .07.16
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<首相退陣表明>経済政策乏しい成果 円高・震災に翻弄され



 26日に退陣表明した菅直人首相の在任中(10年6月~)は、日本経済が歴史的な円高や東日本大震災などに翻弄(ほんろう)され、景気が低迷する状況が続いた。菅首相は海外との経済連携強化や財政再建に意欲を示したものの具体的な成果に乏しく、経済界からは「対応が場当たり的」などの批判が上がった。大震災から立ち直りつつある日本経済にとって、海外経済の減速などリスク要因も多く、「政治の安定」を通じた景気対策の強化を求める声が高まっている。



 昨年7月の参院選で与党が大敗した直後に襲ったのが急激な円高だ。首相就任時には1ドル=90円台だった円相場は8月以降、80円台前半まで急伸。「日本経済に打撃を与えかねない」として、政府・日銀は対応に追われた。



 9月には6年半ぶりの円売り・ドル買いの為替介入に踏み切り、10月に日銀は実質ゼロ金利政策と社債など資産買い入れを組み合わせた「包括緩和」を実施。それでも円高傾向は続き、10年10~12月期にはエコカー補助金の終了など政策効果の剥落も加わり、実質国内総生産(GDP)はマイナスとなった。



 年明け以降、2月に全国百貨店売上高がプラスに転じるなど景気持ち直しの動きも見られたが、3月に大震災が発生。サプライチェーン(部品供給網)の途絶で生産は大きく落ち込んだ。円相場は1ドル=76円25銭まで急伸し、日米欧が円売りの協調介入を余儀なくされる事態に発展した。



 震災の影響で11年4~6月期まで3四半期連続のマイナス成長が続いているが、生産活動は急ピッチで復旧。日銀は輸出の増加や復興需要をてこに「日本経済は緩やかな回復経路に戻る」と想定する。しかし、7月以降、円高が進行し、日本経済にもさらなるダメージを与えかねない。



 このため政府・日銀は8月4日、円売り介入と追加の金融緩和を実施。しかし、世界のマネーが円になだれ込む構図は続き、菅首相の退陣表明より1週間前の8月19日には海外市場で1ドル=75円95銭と戦後最高値を更新し、歴史的な円高に歯止めがかからない。



 円高対策以外では菅首相は就任以降、海外との経済連携強化を図るため「環太平洋パートナーシップ協定」(TPP)への参加に意欲を示し、消費増税を含めた「税と社会保障の一体改革」の検討も推進。しかし、与党内などの反発もあり、実現にめどが立っていないのが実態だ。



 大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストは「一体改革やTPPは先送りし、浜岡原発の突然の停止など原発対応も迷走した。このままでは日本の産業は空洞化してしまう」と危機感を強める。



 菅政権が有効な政策を打ち出せない背景には、衆参で与野党の勢力が逆転した「ねじれ国会」もある。みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは「次の首相はまずは与党内をまとめ、野党とも一定の協調関係を築き、政治の閉塞(へいそく)感を打破すべきだ」と指摘している。【谷川貴史、永井大介】



 ◇財界、産業界業界は冷ややか



 菅直人首相の退陣表明について、財界からは日本商工会議所の岡村正会頭が民主党の代表選で政策論争を求めるコメントを発表したが、他に目立った反応はない。期待の高かった環太平洋パートナーシップ協定(TPP)などの成長戦略が失速したことに加え、震災や円高で後手に回った対応や、首相の「居座り」などにも不満の声が渦巻いていただけに、冷淡な反応となったようだ。



 岡村会頭は代表選について「復興策の確立や、社会保障と税の一体改革など主要政策の方向性を明示し、積極的に政策論争を交わしてほしい」と求め、「スピード感を持って政策を実行する態勢を組み、与野党協調して国難の克服に臨むことを熱望する」とするコメントを発表した。



 一方、鳩山由紀夫前首相の退陣の際には談話を発表した経団連と経済同友会は、今回はそろって沈黙。経団連の米倉弘昌会長は菅政権が震災後に中部電力浜岡原子力発電所の停止を決めた際、「政治的なパフォーマンス」と政権運営を批判。同友会の長谷川閑史代表幹事も7月、首相退陣時期を巡る混乱について「リーダーは、出処進退は自ら決めるものだ」と批判を強めており、冷ややかな対応をとったと見られる。



 産業界からも「成果は見当たらない」(電機大手)と菅政権への失望の声が聞かれ、「震災復興や円高対応などに新政権はスピード感を持ってほしい」(自動車大手)などの声もあがった。【米川直己、竹地広憲】





(この記事は経済総合(毎日新聞)から引用させて頂きました)









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